例題として、H形鋼の広幅系と細幅系を挿入するコマンドを作成します。
ブロックが必要となりますが、H形鋼のサイズと同名のブロックを各自で作成しておいてください。
例えば、H-125x125x6.5x9x10がブロックの登録名となります。
挿入する画層の名前はSTEELとし、画層を作成する場合は色番号4で作成して下さい。
◆ ポップアップメニューの作成
AutoCADのコマンドライン上で CUI + Enterキー と入力し、メニューのカスタマイズを始めます。
「部分カスタマイズファイル」の「MYTOOL」から「メニュー」を右クリックし、「新規サブメニュー」を作成します。
サブメニューの名前を「Oスナップ」とし、エイリアスを「P-OS」とします。
「メニュー」欄の「Oスナップ」を、既存の「MyTool」よりも上位に移動させましょう。
この「Oスナップ」をポップアップメニューの規定値として使用する考えです。
次に、左下の「コマンド一覧」欄の「スナップ、一時トラッキング点」をコピーし、「Oスナップ」欄に貼付けます。
更に、「コマンド一覧」欄から下記のオプションを次々に選択し、「Oスナップ」欄に貼付けます。
スナップ、基点設定
スナップ、端点
スナップ、中点
スナップ、交点
スナップ、仮想交点
スナップ、中心
スナップ、四半円点
スナップ、接線
スナップ、垂線
スナップ、挿入基点
スナップ、点
スナップ、近接点
スナップ、解除
区切りも挿入し、見易くすると良いでしょう。
更に、「メニュー」を右クリックし、「新規サブメニュー」を作成します。
新たに作成されたサブメニューの名前を「H形鋼 広幅系」とし、エイリアスを「H-WIDE」とします。
「メニュー」欄の「H-WIDE」を、既存の「MyTool」よりも上位、「Oスナップ」より下位に移動させましょう。
もう一度「メニュー」を右クリックし、「新規サブメニュー」を作成します。
新たに作成されたサブメニューの名前を「H形鋼 細幅系」とし、エイリアスを「H-SLIM」とします。
「メニュー」欄の「H-SLIM」を、既存の「MyTool」よりも上位、「H-WIDE」より下位に移動させましょう。
続いて「新規コマンド」のボタンをクリックし、新たなコマンドを作成します。
右側の「プロパティ」欄で、名前を「H-100x100x6x8x10」とします。
続いて、マクロ欄の右端のボタンをクリックして新たなダイアログで下記の入力をします。
^C^C-insert;H-100x100x6x8x10;\1;1;\$p0=MYTOOL.P_OS;
説明欄には「H形鋼の広幅系をブロック挿入」と入力しましょう。
「コマンド一覧」欄の「H-100x100x6x8x10」をコピーし、「MYTOOL」>「メニュー」>「H形鋼広幅系」欄に貼付けます。
同様に下記の名前のコマンドを順次新規作成して、コピー・貼付けを繰り返します。
H-125x125x6.5x9x10
H-150x150x7x10x11
H-175x175x7,5x11x12
H-200x200x8x12x13
H-250x250x9x14x16
H-300x300x10x15x18
ここで、「H形鋼 広幅系」を右クリックし、「区切りを挿入」を実行します。
更に、「新規コマンド」のボタンをクリックし、新たなコマンドを作成します。
右側の「プロパティ」欄で、名前を「Cancel」とします。
続いて、マクロ欄の右端のボタンをクリックして新たなダイアログで下記の入力をします。
^C^C$p0=MYTOOL.P_OS;
説明欄には「取り消します」と入力しましょう。
「コマンド」欄の「Cancel」をコピーし、「MYTOOL」>「メニュー」>「H形鋼 広幅系」欄に貼付けます。
H形鋼のサイズは必要に応じて追加すると良いでしょう。
引き続き「H形鋼 細幅系」に、下記のコマンドを作成してコピー・貼付けを実行しましょう。
H-100x50x5x7
H-150x75x5x7
H-200x100x5.5x8
H-250x125x6x9
H-300x150x6.5x9
H-350x175x7x11
H-400x200x8x13
「コマンド」欄の「Cancel」をコピーし、「MYTOOL」>「メニュー」>「H形鋼 細幅系」欄に貼付けます。
尚、「H形鋼 細幅系」欄の「Cancel」の前に区切りを挿入しましょう。
H形鋼のサイズは必要に応じて追加すると良いでしょう。
さて、3つのポップアップメニューが設定されました。
「Oスナップ」はポップアップメニューの規定値として使用され、残る2つは他のメニューによってコマンド実行のために表示されるポップアップメニューです。
広幅系と細幅系のH形鋼ポップアップメニューから選択するブロックが挿入された後に、ポップアップメニューは「Oスナップ」に設定されるよう定義されます。
次に、プルダウンメニューからH形鋼の広幅系、細幅系それぞれのポップアップメニューを表示させるコマンドを定義しましょう。
「部分カスタマイズファイル」の「MYTOOL」から「メニュー」の「MyTool」を右クリックし、「新規サブメニュー」を作成します。そのサブメニューの名前を「H形鋼挿入」とします。
ここで一旦CUIを閉じましょう。
[適用(A)]ボタンでカスタマイズを実行し、[OK(O)]ボタンで閉じます。
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次回はポップアップメニューを表示させるコマンドを定義していきます。
次回更新は 9月13日(金)を予定しています。
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メニューカスタマイズのノウハウを駆使して開発した「AutoCAD LT」 対応の建築・設備設計支援ツール『CustomARCH LT』がAutoCAD LT 2014に対応致しました。
製品詳細については下記でご紹介しています。
CustomARCH LT 建築
CustomARCH LT 電気設備
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