◆ ブロックとスライドの準備
まずイメージタイルメニューに登録するブロックとスライドが必要となります。
今回はTOTOのサイトから便器と洗面器のCADデータをダウンロードし、リネームしたブロックとスライドを用いた事例で説明します。
以下のサイトからデータをダウンロードします。
COM-ET CADデータダウンロードコーナー
今回ダウンロードし、リネーム保存したファイルは次の通りです。
CES9786 ハイブリッドシリージAHタイプ壁付
CES9422 ウォシュレット一体形便器壁付
CES9312 ウォシュレット一体形便器壁付
CS670 腰掛式タンク密結形防露便器
TYL100 オートボール 自動洗面器
LS910 ハイクォリティ小型洗面器
LS911 ハイクォリティ大型洗面器
LS800 壁掛自動洗面器
L250 壁掛洗面器
スライドは MSLIDE コマンドを実行して作成します。
[参考] スライドを作成するには(AutoCADヘルプより抜粋) 1. スライドに使用する図面のビューを表示します。 2. コマンド プロンプトに対して、mslide と入力します。 3. [スライド ファイルを作成]ダイアログ ボックスで、スライドの名前と場所を指定します。 図面名がスライドの既定の名前になり、自動的にファイル拡張子.sld が追加されます。 4. [保存]をクリックします。 現在の図面は表示された状態のまま、指定したフォルダにスライド ファイルが保存されます。 |
作成したCES9786,,,,L250の各ブロックとスライドは、以前に作成した以下のメニューのフォルダに保管してください。
C:\Users\username\appdata\Local\MyTool\※username 部分は、各自のログイン名です。
◆ MyBlock.mnu の作成からイメージタイルメニューへ
次に、旧形式のイメージタイルメニューを作成する準備をします。
まず、「メモ帳」などのテキストエディタで新しいファイルを開きます。
ファイルに、下記のような記述をします。
***MENUGROUP=MYBLOCK
***IMAGE
**IMAGE_TOILET
[便器]
[(CES9786,ハイブリッドシリージAHタイプ壁付 CES9786)]^C^C-insert;CES9786;\1;1;
[(CES9422,ウォシュレット一体形便器壁付 CES9422)]^C^C-insert;CES9422;\1;1;
[(CES9312,ウォシュレット一体形便器壁付 CES9312)]^C^C-insert;CES9312;\1;1;
[(CS670,腰掛式タンク密結形防露便器 CS670)]^C^C-insert;CS670;\1;1;
***IMAGE_WASHBOWL
[洗面器]
[(TYL100,オートボール 自動洗面器 TYL100)]^C^C-insert;TYL100;\1;1;
[(LS910,ハイクォリティ小型洗面器 LS910)]^C^C-insert;LS910;\1;1;
[(LS911,ハイクォリティ大型洗面器 LS911)]^C^C-insert;LS911;\1;1;
[(LS800,壁掛自動洗面器 LS800)]^C^C-insert;LS800;\1;1;
[(L250,壁掛洗面器 L250)]^C^C-insert;L250;\1;1;
必用に応じて、上記書式で更なるイメージメニューとコマンドのラインを追加しましょう。
このファイルを、メニューのフォルダ(C:\Users\username\appdata\Local\MyTool\)に、MyBlock.mnu の名前で保管してください。
引き続き、AutoCADのコマンドライン上で MENULOAD + Enterキー とキーボード入力をしてください。
表示されたダイアログボックスの[参照(W)]をクリックし、次のファイルを検索・指定します。
C:\Users\username\appdata\Local\MyTool\MyBlock.mnu
検索時に、[ファイルの種類(T)]欄を「旧形式のメニューファイル(*.mns *.mnu)」とします。
ファイルを選択したら、[開く(O)]ボタンをクリックします。
前のダイアログボックスに戻り、[ロード(L)]ボタンをクリックします。
ロードが完了したら、[閉じる(C)]ボタンで終了させます。
次に、イメージタイルメニューの作成にかかります。
AutoCADのコマンドライン上で CUI + Enterキー と入力し、メニューのカスタマイズを始めます。
まず、「部分カスタマイズファイル」の「MYTOOL」から「旧形式」の「イメージタイルメニュー」をクリックして、表示しておきます。
この部分に外部ファイル(MyBlock.mnu)で記述した構文を移植しようとするからです。
次に、「部分カスタマイズファイル」の「MYBLOCK」を選択し、「旧形式」の「イメージタイルメニュー」をクリックします。
これは、先程エディタで作成したファイルによるメニューです。
ここで、その部分に存在する「便器」を右クリックし「コピー」を実行します。
そして、開いている「MYTOOL」の「旧形式」の「イメージタイルメニュー」欄に貼付けます。
「MYTOOL」>「旧形式」>「イメージタイルメニュー」の下に「便器」のメニューが作成されたことを確認しましょう。
全く同様に、「MYBLOCK」>「旧形式」>「イメージタイルメニュー」>「洗面器」をコピーして、「MYTOOL」の「旧形式」の「イメージタイルメニュー」欄に貼付けます。
これで2つのイメージタイルメニューが「MYTOOL」のメニューに組み込まれたことになります。
イメージタイルメニューは、旧形式のタイルなので、今のバージョンのAutoCADのCUIのダイアログボックスの中ではタイルメニューおよびコマンドの追加手順が煩雑です。
そのために、一度外部ファイル(MyBlock.mnu)として作成してからロードして追加する手法を学びました。
イメージメニューやコマンドのラインを更に追加する場合は、上記の方法と同様に別の小メニュー(.mnuまたは.mns)を外部ファイルとして作成し、読込んだ上でコピー・貼付けにより付加する手法が良いでしょう。
その際、各コマンドのライン単位でのコピー・貼付けも可能です。
CUIのダイアログボックスでイメージメニューやコマンドのラインを追加する手法についても勉強してゆきましょう。
まず、イメージタイルの追加用メニューファイル(ここでは MyBlock.mnu)のどれかのタイルメニューを右クリックし「複製」を作成します。
「プロパティ」欄で必要事項を修正します。
修正が加えられたコマンド欄をコピーし、「MYTOOL」の「旧形式」>「イメージタイルメニュー」の所定のタイルメニュー欄に上書きします。
つまり、別の小メニュー(.mnuまたは.mns)を利用することがコツです。
直接「MYTOOL」の「旧形式」>「イメージタイルメニュー」で複製を作成して編集すると、複製元のプロパティも同時に更新されてしまいます。
一旦ここで、カスタマイズを保存しましょう。まず、[適用(A)]ボタンをクリックし、カスタマイズ実行を待ちます。
引き続き、[OK(O)]ボタンをクリックしダイアログボックスを閉じます。
* * * * * * * * *
次回はそれぞれのイメージタイルメニューを表示させるコマンドを定義していきます。
次回更新は 8月30日(金)を予定しています。
* * * * * * * * *
メニューカスタマイズのノウハウを駆使して開発した「AutoCAD LT」 対応の建築・設備設計支援ツール『CustomARCH LT』がAutoCAD LT 2014に対応致しました。
製品詳細については下記でご紹介しています。
CustomARCH LT 建築
CustomARCH LT 電気設備
0 件のコメント:
コメントを投稿